Q 45歳  2経妊1経産

2人目を希望し、近医の婦人科でクロミッド100mgを処方されながらタイミング療法を行っていました。
排卵確認は行っていません。指示された時期からデュファストン内服を行っています。検診でFSH 30 でした。
今周期はクロミッド内服せずに、経過を見ていましたが、近医を受診したら「未排卵です」と言われました。そこからクロミッドを処方されています。「これでも卵胞が育たなければ、当院では不可です」と言われました。今後どうしたら良いでしょうか?

A

このようなご質問をいただきました。まず第一にお伝えしたいことがあります。
「妊娠は絶対したい!!!」というお気持ちがおありならば、一般婦人科でなく不妊専門のクリニックの受診を是非ともお勧めします。

その理由は、適切な時期でのステップアップをうまく導けない可能性があるからです。AMH、年齢などを考慮して治療のスピードが異なります。つまり何となく続けていれば妊娠できるわけでなく、時期をみて妊娠しなければ、次にステップアップする判断や助言が必要なのです。

上手くいかなかったら、「また次頑張りましょう」ではダメなのです。今後の対策も提案できないといけないのです。もちろん20-30代前半の方には提案は不要なのかもしれませんが・・・・・。

もちろん人工授精までの治療で良いという方に、体外受精を勧める必要はないと思いますが、体外受精を勧める理由などを不妊治療のデータからきちんとご説明し、ご本人様にご納得していただいたうえで、「一般不妊治療」なのか「体外受精」なのかを判断していただきたいのです。当院はそう考えています。ちょっと熱くなりました。失礼しました。

さて本題に入ります。AMH未計測です。ホルモンの基礎値(月経中のFSHやLH)も未計測です。クロミッド100mgが適切な量なのか分かりません。月経中以外に行ったFSHの値が30台だとすると卵巣機能は低下していることでしょう。FSHが高い方に排卵誘発剤を使用しても効率的に卵胞が発育はしてくれません。やはり金額は高価にはなってしまいますが、ホルモン値を調べて刺激を決めた方が良いと思われます。また強い挙児希望があれば、一度は体外受精をした方が良いと思われます。

FSH(>30 場合によっては>20のこともあり)が高い場合にどうしたら良いでしょうか? これは体外受精の際にぶつかる障害の一つです。大手のクリニックならホルモン合剤を用いてリセットとなるでしょう。そして飲み終わった後に来た月経で再度採血をすると、またFSHが高いこともあります。

かといって合剤を長く飲みすぎるとLH、FSHが強く抑制されるため、注射量が増えたり、卵胞発育までに時間がかかったりします。当院ではリセットしてFSHを下げるのではなく、E2製剤を投与してFSHが下げてから刺激を開始する工夫を行っています。ホルモン合剤、高E2剤投与はそれぞれ一長一短あります。どれがあっているのかは担当の先生とよく相談することが重要です。

以上になります。ご本人様の考えや卵巣の状態をしっかり確認したうえで治療を行うことが、きわめて重要になります。

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