11月7日、8日 神戸市で日本生殖医学会学術集会、総会が行われました。お休みをいただき参加してきました。

そこで聞いてきた興味深い内容についてご紹介していきたいと思います。

アンタゴニスト法のあらたな取り組みです。

現在排卵を抑制する方法としてアンタゴニスト法が知られています。卵胞が12-14mm程度もしくはE2が500pg/dl程度になった時点で、アンタゴニスト(セトロタイド)を開始し、LHサージ(LHの上昇)を予防してさらに卵胞を発育、獲得採卵数を増やす刺激法です。

今まではアンタゴニスト薬には注射のみしか流通しておりませんでしたが、今年から内服薬も販売されるようになりました。

その名はレルミナ

レルミナ錠は子宮筋腫を縮小させるために開発された、保険適応があるお薬です。

GnRHアンタゴニスト薬であるため、卵胞刺激の際に通常の注射で使用するGnRHアンタゴニストと同様に排卵抑制として用いることができるようです。

レルミナを用いた調整卵巣刺激法の演題は複数演題ありました。

いずれも①月経周期3日目からレルミナを内服するパターンと②卵胞径が12-14mm大になった時点からレルミナを内服するパターンと③従来の卵胞径が12-14mm大になった時点からセトロタイドを開始するパターンの3パターンで比較検討していました。評価方法は、総hMG投与量、採卵個数、成熟率、受精率、胚盤胞到達率でした。

詳細は省きますが、結果としては、いずれのパターンでもLHサージの発現や採卵時の排卵は認めず、すべての評価項目で統計的に有意な差は認めませんでした。つまりレルミナ(内服版アンタゴニスト薬)が従来型のアンタゴニスト(セトロタイド)との成績に劣性はないことが分かりました。

現時点では、卵巣刺激中に使用する適応薬ではないため、標準化されるにはもう少し時間がかかるかと思います。しかしながら注射でなく内服のため痛みがないことや費用面でも安く、患者様にとってメリットが大きいため今後はアンタゴニストは注射から内服へ移行するかもしれません。